映画『ぬくもりの内側』(主演白石美帆、三田佳子)

リリースされたばかりの 映画「ぬくもりの内側」(主演白石美帆、三田佳子)について。

オムニバス形式、プロローグとエピローグ付、 田中壱征監督の二作目の意欲作、 プロローグでは、主人公の看護師「美穂」が病院を退職して 自力でターミナルケアハウス「ほほえみの里」を開こうと 決意し、鴨川市(千葉県)へ帰郷するまでをテンポよく説明。


第2話では、音無美紀子さんが演じる若くして夫を亡くし、 夫の連れ子を懸命に育てたが、巡り合わせの不幸から 一人での最期を迎える女性を描きます。

音無さんのノーメークでの迫真の演技に女優魂を感じます。

施設で育ち、夢を叶えてフローリストになり、結婚を 目前にしながら難病に襲われた女性は最初の入所者になり、 「ほほえみの里」の庭に綺麗な花を残して逝きます。

死に向かうのではなく、「生」を求めて日本に来た タイと日本の混血の若い女性、彼女はこの「ほほえみの里」に 住み着き、主人公美穂をアシストする家族のような 存在へと成長していきます。

主人公を囲む叔父夫妻、幼馴染、医療サポートをする (おそらく)亀田病院の医師たち・・・ 美穂は優しい人々に助けられます。


エピソードが豊富であるのでドラマ・シリーズの ほうが似合っているかもしれません。 米国ドラマでよくある手法のシリーズ前の長編ドラマの パイロット版がしっくりします。 この一作で終わるのは惜しい気がしました。


筆者は、約22年ほど前、当時の平均寿命よりもかなり若くして 癌になった父の術後の入院先としてこの鴨川の亀田病院を考えて いました。3度ほど実際に病院にも行き、DRとも会いました。 まだ、病院番付本が出る前で、 「横須賀の米軍基地は、基地内の医療体制で無理な場合は 亀田までヘリを飛ばす」という口コミや、筆者の母校でもある UC系列のメディカルスクールに留学したドクターが多く 優秀、かつ、米国式のターミナルケアに創業家が 熱心という評判」を聞いたからでした。実際に、 行ってみて都内の有名病院を凌駕するレベルであり よかったのですが、残念がら父は入院前に慈恵病院で 他界しました。それは告知を私ができなかったためです。 告知をしなかったことで、今だに後悔をしています・・・

当作品の各章の主人公は、皆自分の意思で「ほほえみの里」へ 入所します、これは幸福な選択であり、「選べる」 明確な意識を持っていられる自分でいたいと強く思いました。


最終章では、会社経営者の初老の男性がいくつかの出来事の 重なりから「ほほえみの里」へ入所する内容だったため、 個人的な記憶が蘇ることになりました。

当作品は、若い観客であれば、素直に作品を見て人生の 仕舞い方、美穂さんと彼女を囲む人々の優しさに 感動するでしょう。

兄弟姉妹や近しい親族を作品中の人物と同じ病気で亡くしている 観客、作品中の登場人物が他界した大切な人と重なる観客は、 登場人物だけでなく、自分の経験と記憶のフィルターを通して 観るパターンもあるのではないでしょうか。

私の場合に限れば、鴨川という土地と亀田病院へ父を入院させる ことができなかったことへの後悔と、また遠くない未来に対峙 することになるであろう母の死を考えると、作品が終了しても すぐに座席から立ち上がることができませんでした。


そこで、私は田中監督に一つお願いをしたいと思いました、 オムニバス形式ですので、どうでしょう、もう1エピソード追加 していただけないでしょうか。

私は、奇跡が欲しいと思いました。 

現実はせちがらく、コロナ禍で人と分断をされる日々、 現実を忘れさせてくれる魔法を一ついただけないでしょうか。

第一話の冒頭は、主人公美穂が電車で鴨川へ帰ってくるところ から始まります。のどかなローカル電車を降りた美穂に 駅長さんが、優しく「おかえり」と言います。

この冒頭と呼応するように、一人ぐらい、駅長に見送られて 生還していく姿を見たいと思いました。

きっと、あの駅長なら「元気でね」と さらりと、そして、希望を込めて送り出すのではないかと 思いました


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一つだけ残念でしたのは、 最終章の渡辺裕之さんのはまり役の先生の激励場面が、余韻を 残さずに場面転換をされていることです、本編の時間的な問題 だと想像するのですが、例えばお水シーンを全部カットしても、 この1シーンながら力のある場面は、もっと丁寧に扱うべきと 思いました。やはり、裕之さんが出るとその場面が引き締まります。

反対に、(監督から銀座グループと呼ばれているので)銀座の クラブらしいお店で遊ぶシーンには意味を感じられませんでした。 社会的に成功した男性は銀座で遊ぶという定説と、その後の 虚しさとの対比の演出と拝察しましたが、クラブシーンがなく とも、「最後を看取って欲しい」と嘆願するも お水臭のプンプンする恋人(友人)らしき年下の女性から 「荷が重い」と断られる下りで十分に、華やかな交友があった ことは描かれ、それにも関わらずの主人公の侘しさは ノンバーバルで伝わりました。


白石美帆さんは、一昔前の日テレ「エンタの神様」のMCや 雑誌「東京カレンダー」とコラボしたハイソなドラマの美人女優 のイメージでした。これほど、抑えた落ち着いた演技の女優さん へと進化され、美穂さんを慕う同級生役のスギちゃんとともに、 この作品は大きなターニングポイントになるのではないかと 思いました。

作品タイトルのオレンジ色と、監督のロゴが偶然に株式会社 ライフルとかぶるので、個人的に受けてしまいました・・・ それは、ライフル(不動産のホームズ君でお馴染み)が、

「ライフル介護」というポータルサイトも 運営していることと、代表の方が平和や社会的生活の向上を 目指す財団をお持ちであり、壊れたお茶碗一つも金継ぎをして 再生する優しい方であるからです。 皆様共鳴します(笑

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